コールセンターの内製化とは?メリット・デメリットや注意点を紹介
お客様からの問い合わせを広く受け付けるコールセンターは企業にとって重要な役割を果たします。コールセンターは自社で内製する方法と、外部委託する方法に分かれますが、自社で内製した場合に成功させるにはどのようにすればよいのでしょうか。
今回は、コールセンター内製化のメリットとデメリット、向いている企業(業種)や注意点をご紹介します。
目次
内製コールセンター(インハウス)とは?
内製コールセンター(インハウス)の概要を確認しておきましょう。
内製コールセンター(インハウス)とは?
内製コールセンターとは、インハウスとも呼ばれるコールセンターの一形態です。自社で「センター=施設」を用意して運用します。
一般的に、内製コールセンターといえば、自社でセンターから管理者、オペレーターまで用意してコールセンターを構築する形態を指します。しかし、状況に応じて管理者とオペレーターは外注するケースもあります。よって、インハウスのコールセンターは次の3種類に分けられます。
- ・自社運営型:センター、管理者、オペレーターをすべて自社で用意する
- ・人材派遣型:オペレーターのみ外注し、センターと管理者は自社で用意する
- ・業務委託型:管理者とオペレーターを外注し、センターのみ自社で用意する
外部委託ではなく内製化を選択する理由
一般的に、企業がコールセンターを構築したい場合に、外部委託ではなく内製コールセンターを選択する理由として、人的、設備的リソースがあり、顧客対応に専門的な知識が必要といったケースが挙げられます。
コールセンター内製化の背景
近年、企業がコールセンターを内製化する動きが増えています。その理由には、一次対応の無人化が挙げられます。コールセンターでは日常的に一次対応が発生しますが、この一次対応はテンプレート化やICTの導入によって自動化が進んでいます。この結果、有人対応は技術的な内容や複雑な問い合わせにのみ限定されます。複雑な問い合わせが必要な有人対応には、自社のサービスや商品に深い業務知識を持つ自社の職員が適しており、アウトソースよりも内製化が適している場合が多いです。
さらに、新製品やサービスのリリース、既存サービスのアップデートが頻繁に行われる企業では、オペレーターへの教育が追いつかず、応対品質の低下を招くリスクがあります。このような場合、教育コストや品質低下のリスクを考慮すると、多少のコスト増加を伴っても内製化する方が得策と考える企業が増えています。内製化によって、迅速かつ高品質な顧客対応が可能となり、企業全体の競争力向上にも寄与します。
コールセンターの内製化のメリット・デメリット
コールセンターを内製化することには、メリットもデメリットもあります。両方を加味して検討しましょう。
【メリット】
「お客様の声」を素早く把握できる
自社のオペレーターがお客様と電話でお話することになるため、お客様の声を直接聞き、社内に共有できます。スムーズな共有が可能になり、サービス品質向上に寄与するでしょう。
コールセンター運営のノウハウ・ナレッジを蓄積しやすい
内製化することで、コールセンター運営のノウハウやお客様対応のナレッジを蓄積しやすいメリットがあります。
セキュリティ上、安心感がある
外部委託の場合、代行会社に自社の機密情報やお客様の個人情報を共有することになることが多いため、情報漏洩のリスクがあります。内製化においても同様に情報漏洩のリスクはありますが、自社で対策を講じるなど、コントロールができる点は安心感があるでしょう。
コストパフォーマンスの向上が見込める
内製化の方がコストパフォーマンスを見込めることがあります。すでにオペレーターや管理者がノウハウを所有している場合は、あえて外部委託を利用する必要性はないでしょう。ただし、外部委託においてはオペレーターの応対品質が自社よりも良い可能性があるため、効果の面では一概に内製化が良いとは言い切れません。
【デメリット】
人件費や教育コストがかさむ
内製の場合は、オペレーターや管理者の人件費や教育のリソースをすべて自社が持つことになります。その点、外部委託は月額固定型などコストメリットを期待できることがあります。
立ち上げまで時間がかかる
新規でコールセンターを立ち上げたいタイミングでは、外部委託はコールセンターのプロであるため、コールセンターの立ち上げノウハウがあり、内製化と比較すると、スピーディーに構築することが出来る可能性があります。
繁閑期の柔軟な対応が難しい
内製コールセンターの場合、繁忙期に人が足りなくなり、閑散期には逆に人が余ってしまう状況で効率が悪くなることがあります。タイミングによって柔軟に人員の増減がしにくい点はデメリットといえるでしょう。その点、外部委託であれば必要性に応じてプランを変更すれば良いのでメリットといえます。
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内製化に向いている企業・業種とは?
コールセンターを内製化するのに向いている企業や業種をご紹介します。
小規模なコールセンターの場合
現在の事業規模から、小規模なコールセンターを要望している場合は、コールセンターは内製化に向いているといえます。定額で専任のコールセンターを外部委託する方がかえってコストがかかってしまう恐れがあるためです。一方で、小規模なコールセンターを希望する場合には、専任のコールセンターをおかずに、オペレーターが複数の案件を担当するシェアードコンタクトセンターで、従量課金制の契約をすることで、この問題が解消するケースもございます。
【関連サービス】
対応に専門的な知識や複雑な回答が必要な場合
自社製品についての技術的な問い合わせなど、専門的な回答が求められるケースでは、内製化の方が対応しやすいでしょう。ただし、外部委託のサービスではテクニカルサポート代行といった技術的なサポートを担うコールセンターもありますので、外部委託が可能なケースもあります。
自社でオペレーターを育てたい場合
自社が自らオペレーターを育成し、長期的に応対品質を向上させる体制を整えたいケースでは、内製コールセンターにて地道に運用していくのが良いでしょう。
コールセンターを内製化する際の注意点
続いて、コールセンターを内製化する際の注意点を見ていきましょう。
運用コストや人材の教育コストがかかる点を加味する
コールセンターを内製化する際には、センターや設備、オペレーターをどう用意するのか、それにかけるコストばかりに意識が向きがちですが、運用コストや人材教育コストも継続的にかかることは押さえておくべきです。その上で、顧客満足度向上などの効果を出す必要性がある場合は、コストメリットが見込めるかを検討すべきといえるでしょう。
柔軟性に劣る場合は外部委託を検討すべき
先述の通り、繁忙期や閑散期における人員増減がむずかしく、柔軟性に劣るというデメリットが大きい場合は外部委託の方が効率的といえます。
結果的に、外部委託の方がコストメリットや柔軟性が高いケースがあるため、内製化を検討する際には、外部委託のコストシミュレーションも併せて行うことをおすすめします。
コールセンターの外注先を選ぶポイント
参考までに、コールセンターの外注先を選ぶポイントをご紹介します。
費用対効果が見込めるか
外部委託の大きなメリットとして、応対品質の高いプロのオペレーターが担うということから、サービス品質向上や顧客満足度向上などが見込めるという点があります。外部委託にかけるコストと効果をよく検討しましょう。
「お客様の声」の収集、分析、共有が可能か
お客様からの貴重なご意見やその傾向を、積極的に収集して分析し、レポーティングしてくれるようなコールセンター代行サービスもあります。そのようなサービスを備えているかをぜひ確認しましょう。
セキュリティ対策の徹底度の確認
情報漏洩に不安がある場合は、セキュリティ対策を徹底して行っているコールセンター代行サービスを選びましょう。
専門性の確認
外注先によって、実績や経験から、得意分野があります。例えば、美容関連の専門知識が必要であり、対応できるオペレーターが必要といったケースもあるでしょう。その場合は、美容に強いコールセンターの外注先を選ぶことをおすすめします。
実績と信頼性
自社のお客様への対応を任せることから、信頼面は重要です。どのくらいの実績があるのか、年数や導入企業の傾向などをしっかりと確認しましょう。また、外注を検討しているなら、コールセンターに足を運んで、コールセンターを案内してもらいながら、実際の現場の様子を見て、ご自身で現場の雰囲気を確認することをおすすめしています。
まとめ
コールセンターを内製する方法について、メリットやデメリット、注意点などをご紹介しました。コールセンターは内製化と外部委託それぞれ、メリットやデメリットが存在します。それらを総合的に検証した上で、最適な方法を選択するのをおすすめします。
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