コールセンター活用によるLTV最大化戦略~問い合わせ対応を価値創出に変える方法

近年、顧客行動の変化により、新規顧客の獲得にかかるコストの増大や競合の多様化などを背景に、LTV(顧客生涯価値)の最大化が求められています。
今回は、コールセンター(コンタクトセンター)を活用することにより、顧客からの問い合わせ対応のシーンにおけるLTVの最大化を目指す戦略的な施策をご紹介します。コールセンター(コンタクトセンター)を活用する重要性も解説しますので、ぜひお役立てください。
LTVが重要視されている背景
LTVとは、「Life Time Value(ライフタイムバリュー)」の略称で、日本語では「顧客生涯価値」と訳されるものです。
LTVは顧客に関する指標で、「一人の顧客と取引を始めてから、取引が終わるまでの期間に、その顧客が自社にもたらす利益の総額」を意味します。近年はマーケティング分野における重要な指標として活用されています。
LTVが重要視されている背景
LTVが重要視されている背景として、次のことが挙げられます。
新規顧客獲得コストの高騰
近年は新規顧客の獲得コストが高騰しています。その背景として広告単価が高騰している上に、市場競争の激化から戦略的な施策が求められていることが挙げられます。そのため、既存顧客の継続に力を入れたほうがコストを抑えることができ、収益を維持しやすくなります。既存顧客に継続利用を勧めたり、追加購入を促したりするのはもちろんのこと、顧客ロイヤリティを高めてより自社のファンになってもらうことで、家族や友人など周囲の人々に良い口コミを広めてもらうことができ、収益化しやすくなります。
市場における競合他社の多様化
市場における競合の多様化により、一度の顧客接点だけでは差別化が難しくなり、継続的な関係構築が競争優位の鍵となる時代に変わりつつあります。
また、ビジネスにおけるデータ活用促進などを背景に、顧客データを取り入れるCRM(顧客関係管理)のシステム利用や、デジタルマーケティング施策も進み、多くの企業がLTV向上に本格的に取り組んでいます。
LTV向上にコールセンターが貢献できる理由
LTV向上施策にはさまざまな種類がありますが、その中でも大きく貢献できるのが、コールセンターおよびコンタクトセンターです。ここでは電話のほか、メールやチャットでの問い合わせ対応も行うコンタクトセンターも含めたコールセンターについて、LTVに貢献できる理由をご紹介します。
顧客体験の重要性の増加
現代の消費者は価格や機能などだけでなく、購買活動や商品・サービス利用時の体験そのものにも価値を見出すようになりました。そのため、ただ「質の高いものを作って売ればいい」のではなく、顧客体験も含めたマーケティング設計が求められます。コールセンターおよびコンタクトセンターが良質な顧客体験を提供することで、顧客はブランドに対するロイヤリティを高め、リピート購入を促進する、すなわちLTVが向上します。
コールセンターの役割が変わってきている
近年、コールセンターの役割が変わってきています。従来、コールセンターは顧客からの問い合わせを受動的に受け付けるだけの窓口としての役割が大きいものでした。しかし徐々に顧客との関係維持・強化が求められるように時代が変化し、コールセンターは貴重な顧客との接点となりました。
具体的には、問い合わせやクレーム対応のほか、自社商品やサービスの解約・離脱防止や、アップセル・クロスセル、顧客満足度向上、顧客ロイヤリティ向上、顧客のニーズを拾い上げる接点、顧客体験価値の創出の場、といった役割があります。
これらはすべて、LTV向上につながる重要な役割であることから、コールセンターは近年のビジネスを成長させるために欠かせない存在であると言えます。
コールセンターは生身の人間がコミュニケーションを行う
市場ではデータ活用やAI技術などの先端技術の活用が進んでいますが、顧客対応やマーケティングコミュニケーションにおいて、顧客接点にもAIが活用されています。例えばAIチャットボットやAI音声が一次対応をするのが当たり前になりました。
そうした中、コールセンターは貴重な生身の人間が対応することから、顧客にとって安心感があり、頼れる存在でもあります。デジタルやAIが浸透する中で、生身の人間による対応の価値が上がっていることは間違いありません。心のこもった応対は、顧客満足度や顧客ロイヤリティの向上につながり、LTV向上に寄与するでしょう。
チャネルが多様化している
コールセンターはコンタクトセンターに進化しつつあります。その背景には、消費者の問い合わせニーズの多様化に伴うチャネルの増加・多様化が挙げられます。24時間365日対応できるチャットボットをはじめ、電話はもちろん、メールやSNSなど、あらゆるチャネルに対応しなければなりません。コールセンターはコンタクトセンターとして顧客ニーズを満たす重要な存在といえるのです。その意味で、LTV向上を下支えするといえます。
これらを総合的に考えると、コールセンターを利活用して、攻めのLTV向上戦略を図ることは、一つの有効な方法であると考えられます。
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LTV向上のためのコールセンター(コンタクトセンター)の戦略的な活用ポイント
LTV向上を目的とした場合に、コールセンター(コンタクトセンター)を戦略的に活用するためには、次のポイントを押さえて実施することをおすすめします。
顧客の「体験価値」に注目する
コールセンターといえば、その応対品質が問われますが、応対品質が高くても必ずしもLTV向上に寄与するとは限りません。LTV向上につなげるために重要なのは顧客の「体験価値」向上に注力することです。具体的には、次の施策を実施することが有効であると考えられます。
パーソナライズ:顧客の購買履歴や属性、趣味嗜好に応じた最適な商品の提案を行います。
傾聴:顧客と対話できるチャンスがあれば、巧みなセールストークよりも顧客の心情や状況に寄り添う傾聴を優先します。
ナレッジ活用:解決できない課題を抱えている顧客がコールセンターに問い合わせてくれば、オペレーターは適切な回答をする必要があります。そのためにナレッジの整理・共有・活用が重要です。
FAQやチャットボットとの連携によるハイブリッド対応:入電数が増えるとすべての顧客に対応しきれないという課題に対してはFAQやチャットボットに一時対応させることが有効です。
定期フォローなどの能動的アプローチ:こちらからの能動的アプローチも必要です。定期的な購入をしている顧客へのフォローの電話やお礼のご連絡、お得なキャンペーンの紹介などを通じて関係維持に努めます。
アップセル・クロスセル・解約阻止トークの組み込み
より上位商品の購買を促すアップセル、別の商品をセットで、または単体で勧めるクロスセル、定期契約の解約の申し出に対する解約阻止のトークをうまく組み込むことで、購買頻度の向上と契約維持が可能になります。
VOC分析
顧客との通話録音や直接オペレーターが取得したVOC(Voice of Customer/顧客の声)を分析し、クレームや顧客インサイトを把握し、サービスや商品開発にフィードバックします。
LTV向上のためには、特に顧客の感情に着目することが重要で、将来的にはAIによる感情分析を本格的に導入できる可能性があります。今から視野に入れて取り組むことも必要といえるでしょう。
まとめ
LTV向上が求められる昨今、コールセンターおよびコンタクトセンターは重要な役割を果たします。その分、構築と運用に負荷がかかることもあるでしょう。
その場合は、日本トータルテレマーケティングにおまかせください。長年の実績によるノウハウと育成により、プロフェッショナルなオペレーターが多数在籍し、顧客体験価値の向上に寄与する対応を行います。
またナレッジ活用やFAQ、チャットボット、VOC分析などに必要なツールもご提供できます。
貴社にとって最適なコールセンター・コンタクトセンターをご提案いたします。ぜひお気軽にご相談ください。

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